Veselin Matic

各国トップクラスのコーチ陣が自らのメニューや練習方法を紹介してくれます。最初に受講できたのはセルビア人コーチVeselin Matic氏によるゾーンアタックの講習でした。

 

このVeselin Matic氏はかつて2009年~2012年にイラン代表を指揮したことがある名将です。

 

~15歳以下のカテゴリーにおいて、ゾーンを使用するべきではない。しかし使わないといけない場合も確かに存在する~という前置きを述べた後、普段使用するゾーンアタックのパターンを数種類紹介してくれました。

 


Torsten Loibl

この日は今回のツアーをオーガナイズしてくれたTorsten  Loibl氏によるコーディネーショントレーニングの紹介からスタートです。


日本でもメジャーになりつつあるコーディーショントレーニングですが、今回はパスとシュートにテーマを絞り、コーディネーショントレーニングを、能力開発の域にとどめず、トレーニングの内容を実際のゲームの中で必要とされるスキルにどのように繋げていくのかという観点でクリニックが進みました。
このコーディネーショントレーニングで取り組んだことが、実際のゲームシチュエーションの中でも必要とされるスキルへ繋がっていく過程をクリニックを見学することで理解できるのですが、このドリル構成(練習の進め方)がとりわけクリニックに参加したコーチ陣には評価が高かったです。




Don Showalter

アメリカのDon Showalter氏はハーフコートディフェンスをテーマにクリニックを行いました。


内容は、基本のスライドステップの使い方から始まり、シェルドリルなど日本にとっても馴染みのあるドリルですが、"Cut Throat"(カット・スロート)という特別ルール付きのシェルドリルが行われました。Don Showalter氏はとにかく練習の雰囲気を作るのが上手く、選手に厳しい言葉とユーモア溢れる言葉両方をかけるので、デモンストレーターの選手たちもどんどんコーチの練習に引き込まれていき、練習も非常に激しくなっていました!

下の映像は、今回のクリニックで開催していたものと非常に似ているものを見つけましたので合わせて載せておきます。ディフェンスドリルを選手たちに一層激しく取り組ませる為の「Cut Throat」です。いろいろは条件を設定できますが、今回のクリニックでは、ペイント内でドリブルをされたらディフェンスの負けというルールをメインに取り上げていました。ペイントでドリブルをされてはいけませんので、非常にタイトなディフェンスをやる必要がありますし、ドライブのヘルプも相当早くないと簡単にペイント内でドリブルをつかれてしまいます。このような選手に向上して欲しいことをテーマに取り上げながら、それが達成できない場合には、強制的に負けとなり、そのチームはコートからでなければいけないというルール設定をすることによって(逆にいうと、テーマを徹底しながら守り抜けるチームはずっとプレイし続けられる。)選手たちが自然と一生懸命ディフェンスできるように仕向けることができます。




Rob Beveridge

Rob Beveridge氏によるハーフコートディフェンス(主にピック&ロールに対してのディフェンス)からスタートです。なじみのある練習ではありましたが、選手に対して分かりやすいようにメニューの表現を変えているのが印象的でした。 

Blue:ボールマンDFがユーザーに対して方向付けをして守る。(別名 ICE)
Yellow:ボールマンDFがピックをかける相手OFと味方DFの間をスルスルと抜けながら守る。
Red:ボールマンへのダブルチームを仕掛けて守る。

このように3つの色を言い分けてDF同士がコミュニケーションを取って守ることを練習していました。